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評論・エッセイ

日本語はけっして曖昧ではない

 僕はいつも日本語を使って仕事をしている。この連載も日本語で書いている。自分の日本語はどれだけのものなのか、とときどき思う。自分の日本語能力を試してもらいたい、という願望がある。
 どんな試験になるのかについては、考えていない。中立で厳正な、よく出来た、文句のつけようのない試験がもしあるなら、受けてみたい。百点満点として、六十五点くらいなのではないか、と思う。
 ほんのちょっとした言葉とその使いかたは、試験しやすいのではないか。試験問題を作りやすそうだ。僕も作ってみた。
 次の言葉に短い用例をつけな…

初出:『サンデー毎日』二〇二〇年三月一日増大号(「コトバのおかしみ・コトバのかなしみ」38「曖昧な言葉ではなく端的な言葉」)
底本:『言葉の人生』左右社 二〇二一年

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