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わたしの片岡義男

No.9|持田泰「ポスト高度経済成長期文学としての初期片岡義男」

【ヤンキー小説、あるいはロードサイド文学の起源】
 初期片岡義男の背骨には「リアリズム」がある。「ハードボイルド」文体で描くスタイリッシュな都市風俗作家くらいの認識が一般に流布し、「内面」を切り捨てた心地よい客観描写が片岡作品の特徴としてよく挙げられるが、初期片岡義男はむしろアウトサイダーとして――「観察者」として戦後日本、後期昭和の風景、ポスト高度経済成長期の日本を活写している。この「活写」ということが同時代作家の中でもユニークなまでに際立っていて、2015年電子出版EXPOの批評家・佐々木敦との公開対談「スローなデジ…

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