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評論・エッセイ

「神の目から見れば」

この作品は、『日本語の外へ』「第1部 アメリカ──湾岸戦争を観察した」
に収録されたものです。
 ブッシュ大統領は、最初からイラクに宣戦布告するつもりだった。しかし、戦争をすると明言する代わりに、史上初のとまで言われたほどの、大動員を続けた。十一月の第一週の終わりには、動員数は四十万に増やされた。海兵隊の三分の二、そして海軍の半分が、そのときすでにサウディ・アラビアにいた。「食わせるだけでもたいへんだよ」と、コリン・パウエルは言っていた。必要とあらば武器を使うということ、つまり示威だけではなく実戦という軍事…

底本:『日本語の外へ』角川文庫 2003年
『日本語の外へ』筑摩書房 1997年

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