VOYAGER

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小説

いまから一〇〇年あと

離婚暦、4年の歳月、初夏の東京。2人のシャイネスは、言葉で防波堤を築く。

女が営む店の名前はウェンディ。
ビーチボーイズのナンバーから取られている。
いちばん大切な存在だったのに、
去ってしまったウェンディという女の子を歌った曲だ。
時々店に顔を出す男は、ここへ来て4年になる。離婚暦アリ。
彼女の誕生日に、男は、金がなくて贈り物ができない
若い男性が登場する映画の話をしたりする。
店を閉め、外を歩き、2人は今までにない段階に入る。
それを「幸せ」と呼ぶことをためらいながら、体と言葉を重ねていく。

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