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評論・エッセイ

アーバン・カウボーイとすれ違った男 夏の残骸

秋風の夜、彼女から電話がかかってきた。今年の夏の陽焼けはことのほかきれいに仕上がったから、その陽焼けがうすれないうちにぜひ見てほしい、と彼女は言っていた。見たい、とぼくは、こたえた。「それから」と、彼女は、言った。「自動車を買いかえたの。これも、見てほしいな」

『GORO』一九八一年十月八日号

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