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小説

大根おろしについて思う

四十八歳になったばかりの作家の日野修平は、二十年前に少しだけ関わったバーのホステス立花真理子の現在が気になっています。そして、フリーのライターだった当時の友人が住んでいて、真理子の叔父が営んでいた喫茶店がある市川の街を訪れます。二十年の歳月が何を変えて、何が残ったのかを一人の作家の回想と共に描く物語は、一杯のカレーライスの存在で、未来の希望になります。

初出:『文藝』二〇一七年冬号
底本:『くわえ煙草とカレーライス』河出書房新社 二〇一八年

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