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評論・エッセイ

東京ポジティヴ 10 真夏の午後の記念写真

神保町。高層ビルディングの壁面が、巨大な衝立のように画面の奥を全面的にふさいでいる。その様子は効率の追求という方針の象徴のようであり、その手前にある景色は、効率とはほぼ無関係なままに存在している。ふたつの極端に異なった価値がひとつの画面のなかにあるとき、それを写真に撮ると記念写真になるのではないか。

底本:『日本カメラ』二〇〇七年十月号

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