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評論・エッセイ

アメリカの夫婦関係。それはありとあらゆる衝突や葛藤という、やっかいな対立問題の連続だ

ローレンス・ノーモフの『泣いている女たちの夜』は、ひと組のまだ若い夫婦を接点にして、それぞれの両親というふた組の夫婦の関係を描いた家庭小説だ。ひと組の夫婦という基本的な単位の関係が、いかに多くの問題の発生地点であることか。夫婦そして親子のあいだでは、およそありとあらゆる衝突や葛藤が絶えることなく起こってくる。

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『本を読む人』太田出版 一九九五年
『水平線のファイル・ボックス 読書編』光文社 一九九一年所収

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