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評論・エッセイ

カウガールたちにもブルースはあったか

トム・ロビンズの『カウガール・ブルース』は、親指が人なみはずれて大きくなるように生まれついた、才覚のある美しい女性を主人公に据えた、70年代の前半くらいまでのアメリカ的に陽気で肯定的な変化に富んだ、しかも成功的な有為転変の物語だ。ややマッチョな冗談に満ちた饒舌体による短い章を僕はたいへん楽しく読んだ。

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『本を読む人』太田出版 一九九五年

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