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小説

コミックス作家 川村リリカ 苦手なものはありますか If there❜s anything you don❜t feel comfortable with

ある日、川村リリカは野崎百合子からの電話で新たな仕事の依頼を受ける。その電話口でリリカは、先週末に起こった2つの驚くべき出来事を話す。ひとつは、先日会った作家・島崎真紀男が書こうとしてる小説の題材とするためリリカの母親に会いに行き、すっかり気に入り結婚することになったという話。結婚といっても同居はせず届出だけを出し、会いたい時には会い、共に過ごしつつもそれぞれの道を歩むという。もうひとつは、3年ほど会っていないリリカの父親が再婚するという話。その父親は、かつてリリカが一人暮らしを始める際に彼女に対し、「僕はきみが苦手かなあ」と言ったと…

底本:『コミックス作家 川村リリカ』中央公論新社 二〇二〇年
初出:『アンデル』二〇一七年四月号

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