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評論・エッセイ

ホームシック・アイランド・ボーイ

ぼくは心地よい風と強い陽ざしとを体に受けながらハワイに降り立った。レンタカーでラハイナまで走ると、ぼくがマウイにいるときにはぼくの母親がわりになってくれる日系の女性が迎えてくれた。遅すぎる朝食を終えると、ぼくはかつての恋人に電話してみた。「ハロー」と、けだるそうに電話に出た声は、その彼女の声だった。

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『僕が書いたあの島』太田出版 一九九五年
『ターザンが教えてくれた』角川文庫 一九八二年所収

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