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評論・エッセイ

さながら聖職者のように

僕たちは、まったく同一内容のことを同時に考えることがよくあった。当時の僕は、今と同じくひま人だった。一週間のうち二日間だけ仕事をすれば充分という生活だったから、都心にいる時間と離れている時間のふたとおりに一週間を分けてみようと考えていた。彼女も同じことを考えているのを知って急にその気になった僕は——

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『「彼女」はグッド・デザイン』太田出版 一九九六年

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