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小説

撮られた人の行方 2 うしろ姿の恋人たち

彼に撮られる女性と彼を結ぶものは何か

 連作「撮られた人の行方」第二回は、ノンフィクション作家、高倉健二が旧知の編集者にひとりの編集者を紹介されるところから始まります。その編集者がやっている雑誌の連載のひとつ「美人尾行論序説」に興味を持った高倉は、その著者である杉浦正孝に会い、彼がひたすら美人の後姿を撮影しているということについて話を聞きます。杉浦にとって写真を撮るというのはどういうことか、彼に撮られる女性と彼を結ぶものは何か。高倉はそこに過去の同時代的共感とはまた違う、現在進行形としての「撮られた人」についての物語を感じます。

底本:『MEN’S EX』一九九四年六月号

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