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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

黒い流れから遠く

都会という、何重にも虚構のつみかさねられた内部に生きるのは、くりかえされる自然の営為とは無関係に、目をむけずに生きることだ。黒潮の濃いブルーの流れからも、日本をおおう雨雲からも都会の人々は遠い。その何度目ともわからない確認としてぼくは――。

底本:『スターダスト・ハイウエイ』角川文庫 一九七八年

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