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片岡義男.com 全著作電子化計画

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小説

パステル・ホワイト

雪から雪へ、時は移り始まったものは、終わる。

空から舞い落ちる、白い雪。
夏の青い空と陽射しが主流の片岡作品にあって
雪は貴重な例外だ。
しかしながら、同時にこの作家特有の「型」もここに見ることができる。
走っている男が、約束もなしに、路上で女を拾う、というパターンだ。
現実にそんなことはまずおこらない、という感想は無意味だ。
ここには出会いがあり、自然な流れがあり、喜びがあり、
時が経過して、やがて悲しみが来る。それだけだ。
そして最初と最後に、雪があった。

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