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小説

午後のコーヒーと会話

ずっと保留にしていた、母親違いの七つ下の妹に会うための旅です。

三十四歳の作家、三枝美紀子をめぐる2つのエピソードからなる短編小説です。どちらも、美紀子が別の誰かと午後に会ってコーヒーを飲み会話をします。最初に会うのは同じ年のカメラマン、深見恭介。彼と美紀子は、これから美紀子が書かなければならない小説の内容を想像して語り合います。美紀子を主人公にした旅の物語です。次のエピソードの冒頭では美紀子は旅をしています。それは、ずっと保留にしていた、母親違いの七つ下の妹に会うための旅です。姉と妹はコーヒーを飲み、お互いについて話します。それは、美紀子の小説なのでしょうか。

底本:『恋愛は小説か』文藝春秋 二〇一二年
初出:「文學界」二〇一一年八月号

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