リンゴ・スターが石器人の役を演じている。主役なので、画面には出ずっぱりである。一九八一年に公開された、原始時代を舞台にしたコメディ映画だ。原題はCaveman、邦題は『おかしなおかしな石器人』と付けられた。一九八〇年には撮影が開始されたそうだが、この頃のリンゴはどのような仕事をしていたのだろうかと気になったので、調べてみた。
ひと言で済ませてしまうと「低迷期」だった。七〇年代前半の飛ぶ鳥を落とす勢いは、すっかり影を潜め、リリースするアルバムのセールスは次第に下降線を描くようになっていった。リンゴは一九七六年からイギリ…