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評論・エッセイ

いつ頃の三軒茶屋ですか

東京を撮る 34

2008年の三軒茶屋を、片岡義男は主にズームレンズの望遠側を用いて撮影した、その記録です。望遠側で撮るというのは、風景から任意の範囲を切り取って撮影すると、あらかじめ決めていたということだと、片岡義男は過去の自分を推察します。確かに、ここに並んだ写真は、ここがどこであるかを説明することなく、美しい写真として成立していて、それは、「東京を撮る」シリーズの中では異質でさえあります。ところが、そこに広角側で撮られた、あからさまに、ここが三軒茶屋だと分かる写真が挿入されていることで、これは東京を撮るであることが分かります。

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