『蛇の目でお迎え』メイキング、のメイキング
東京下町育ちの私は、いわゆる山の手の生活には縁遠くなんとなく毛嫌いしていました。「ノテッコ」などと連中を呼んで、ガキの頃からコーヒーなぞ飲んでいるんだぜ、と嫌味いっぱいの眼差しで見ていました。実際、コーヒーって何か知りもしなかったのに。
そんな私は、正直、玉電(タマデン)に乗ったのは初めてでした。いや本当は玉電じゃなく、世田谷線と言うべきでしょうかネ。古い奴でどうも世田谷線とはイキヤセン。
三軒茶屋から電車に乗った途端に、ノテも下町もなく、不思議な昔にタイムスリップした感覚に浸ることになりました。電車は…
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