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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

アメリカが宇宙に見つけた敵

 いまはもう名前も残っていないとおもうが、エース・ブックスというブランドのペーパーバック叢書が、かつてアメリカにあった。通俗路線の底辺に近いあたりで、ひところは出版点数も多かった。おもてから読んで一冊、ひっくり返して裏から読んでもう一冊という、二冊を合体させたエース・ダブルのシリーズがもっとも有名で、いちばん目についたのはサイエンス・フィクションだった。

 そのエースダブルのサイエンス・フィクションから、おおまかに言って一九六十年代をひとまたぎする何冊かを選び、その表紙絵を観察してみようと思う。一九六十年…

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