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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

英字表記による日本語

 二〇一七年の五月だった、と思う。町田の東急百貨店の東側の建物の正面に回廊から入ると、そこはその建物の二階だ。いくつもの店子がスペースを得てそれぞれに店舗を構えて営業している。その形態はいまも全館にわたっておなじだ。二階へ正面から入ってすぐ右側のスペースの店舗は、いまでは別の店だが、かつての店舗の前に、店の前をとおる人たちに向けた告知のボードが立ててあった。開いて立てかけたところを横から見るなら三角形になっている、あのボードだ。店の前に出しておくのにちょうどいい大きさの縦長の長方形のスペースに、次のような文言がデザインしてあったのを、…

底本:『フリースタイル』2018年12月

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