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評論・エッセイ

秩父がチャイチャイブーだなんて、すごいじゃないか

 ハワイに対するぼくのほうからの熱意や興味は、たいへんにトータルなものでありつづける。あのような興味深い場所ないし文化に対して、部分的にしか興味を持たないということは、すくなくともぼくの場合、ありえない。
 そのトータルな興味のなかで、比較的に小さな部分を構成しているのは、ピジン・イングリッシュないしはハワイでの日系人社会における共通の言語に対する興味だ。ハワイ日系人社会という類まれな文化の首根っこをまずおさえるためには、その文化への重要な出入口のひとつである言語を手のなかにつかむことがぜひとも必要だ、とぼくは以前に書い…

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『僕が書いたあの島』太田出版 1995年
『町からはじめて、旅へ』晶文社 1976年所収