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評論・エッセイ

『パリ・テキサス』を観た

 空中から撮影した荒野が画面に映る。その荒野のなかを、ひとりの男が歩いている。いったいこの男になにごとが起こったのだろうかと、スクリーンを観ている人は思う。ここから、この映画はスタートする。
 荒野をひとりで歩いて来たその男は、やがて一本の道路に出る。道路から荒野のなかにむかってまっすぐに離れていくひとりの男、というイメージがサム・シェパードの『モーテル・クロニクルズ』のなかにあり、その小さなイメージの断片からこの映画のアイディアははじまったと、試写室でくれる日本語の資料には書いてあった。もしそのとおりなら、出来あがった…

『きみを愛するトースト』角川文庫 1989年

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