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小説

ラハイナの赤い薔薇

朝食には何を作ろうかという考えはいつしか朝食とは何か、という考えと渾然一体になる

朝食とは極めて個人的なものだ、とこの小説は言う。
良い朝食には良い朝が必要であり、それは前夜、
つまり、良い夜からすでに始まっている。
朝食には何を作ろうか、と考え、とびきりのコーヒーについて
思いをめぐらせ、やがて朝食を構成する食材について
考え、イメージしていくことがそのまま小説になっていく。
クリスマスについての考察、ハワイ、という土地の歴史と現在についての
会話はそのまま分析となり、見解になり、小説になる。

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