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小説

彼らがまだ幸福だった頃

生きることは、見ることのレッスンだ

徹底して「見る」ということを主題にした長篇である。
刻々と変化する時間と風景の中で何をどう見るのか。見て記憶するのか。
見ることを精密にするためにこの小説で導入されるのが写真。
男は写真を撮ることを通じて「見る=思う」ことを学ぶ。
そして女はいつも見られる存在でありつつ、「なににもならないままでいる」ことを続ける。
場所が変化する。ホテル、という中立の場所がある。
オートバイもある。それらはすべて「見る」ことのための好ましい環境だ。
「見る」「見られる…

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