VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

CDを積み上げる それまでの日本にお別れを

 神楽坂はん子が『ゲイシャ・ワルツ』という歌をレコードにしたのは一九五二年だった。『こんな私じゃなかったに』と『だから今夜は酔わせてね』がおなじく一九五二年だ。次の年、一九五三年には『見ないで頂戴お月様』と『こんなベッピン見たことない』がある。一九四八年あるいは四九年に、まだ子供だった僕は『あゝそれなのに』をラジオで聴いた記憶がある。この歌を最初にレコードにしたのは美ち奴という歌手で、それは一九三六年のことだったという。
 藤本二三吉、勝太郎、市丸、赤坂小梅、そして戦後になってからは、神楽坂の検番からまず玉枝が、そして神…

『図書』二〇二二年三月号

このエントリーをはてなブックマークに追加