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評論・エッセイ

先見日記 できるだけ早いほうがいい

 曽我ひとみさんが7月9日にジャカルタで家族と再会することになった。北朝鮮の協力は得られそうだが再会がいつになるかはわからない、という状況が続いたなかでの、7月9日という決着だった。北朝鮮は楽しみながらタイミングを計った、と僕は思う。参院選の2日前ではないか。利用価値が高まり続ける日本の首相を、側面から少しだけ手助けした、ということだ。選挙を有利に戦うためにこの再会ドラマを利用しているのではないか、という指摘を政府は否定している。北朝鮮にこれからも利用されることに対するおまけとして、選挙の2日前にしてもらえただけだ。
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『先見日記』二〇〇四年七月六日