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評論・エッセイ

先見日記 これは微妙な問題ですからねえ

 曽我ひとみさんの夫、チャールズ・ジェンキンスさんをめぐる問題をどうすればいいか、6月9日(日本時間)のブッシュ大統領との首脳会議の席上で「言及する」つもりだと、日本の首相は明らかにしたという。新聞にそのように報道してあった。「言及する」とはどういうことか。こういう問題がいまあるんですよ、と状況を説明することだと新聞には書いてある。なんとかなりませんか、とは言わないわけだ。それに外務省は、アメリカと続けたこれまでの「折衝」の感触から、訴追免除のような措置の約束を大統領からもらえることはないだろうと判断している、とも書いてある。

『先見日記』二〇〇四年六月八日