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評論・エッセイ

先見日記 「これまで」が終わっていく

 これまで、というものがすべて終わっていく時代が、すでに始まっている。これまでを支えてきたものが、かたっぱしから終わっていくのだ。すでに消えたものも少なくない。その存在が少しずつ希薄になっていくもの、あるいはずっとあとまで残っているものなど、消えかたはさまざまだが、とにかくこれまでのものはすべて消えていく。
 そしてそれらすべてにかわる新しいものの時代がやがて来るか来ないか、僕の今の判断ではかなりきわどいところだが、新しいものの時代は来ると仮定して、これまでとはあらゆる意味で根源的に性質を異にするものが、これまでのものに…

『先見日記』二〇〇二年十一月十二日