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評論・エッセイ

アメリカの色とかたち フランク・シナトラ図鑑・絵画篇

 高校生の頃からLPを買い始めた僕は、いまでも買っている。都内あちこちにある中古レコード店の、常連客のひとりだ。LP愛好者たちにその名を知られているどの店でも、アメリカ、特に西海岸一帯での買い付けシステムを、それぞれに確立させている。僕が買っている領域では、一九五〇年代のLPが八十パーセントを越えている。アメリカ現地ではとっくに過去となり、忘れ去られ姿を消したポピュラー音楽のLPが、いまの東京の下北沢や渋谷、神保町、お茶の水、銀座などで、商品として現役を張っている。
 この時代のアメリカのポピュラー音楽は、そのぜんたいを…

『Free&Easy』二〇〇一年九月号

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