VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

アメリカン・マッスル 日本ではいまもシボレー

 GMのシェヴロレー部門が一九五八年に送り出した、インパーラという車種のコンヴァーティブルが描いてある。画家の手によって絵のなかに創作された架空の自動車、といった趣がなくもないが、現実に存在したものであり、この絵のとおりの情景が、アメリカのいたるところで現出された。
 第二次大戦のあいだずっと、少なくとも民間用の一般的な自動車に関しては、新しく開発することはもちろん、従来からの車を製造することも禁じられていた。戦後になってからも、かなり長いあいだ、新しい時代の新しい乗用車は開発されることなく、戦前の延長線上にあり続けた。シ…

『Free & Easy』二〇〇五年七月号

このエントリーをはてなブックマークに追加