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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

CDを積み上げる 時を超えるCDのなかの歌声

 森昌子の五枚組箱入りのCDを購入した。一枚のCDに十八曲だ。森さん自身のいわゆるオリジナル・ヒット曲は最初の一枚だけで、あとの四枚はカヴァーだ。森さんの歌を僕は聴いたことがない。断片的に耳に届いていた時期はあったのだが、ひとつの歌を最初から最後まで、きちんと聴いたことはなかった。
 ディスク2の「演歌ヒット集」には聴きたい気持ちの起きる歌はなかった。ディスク3の「歌謡ヒット集」では「長崎は今日も雨だった」の一曲だけが僕をとらえた。ディスク4の「懐メロヒット集」では、「東京の花売娘」「港が見える丘」「星影の小径」「白い花の…

『図書』二〇二一年七月号

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