ブロッサム・ディアリーのCDをふた組、購入した。ひとつは『ザ・コンプリート・ヴァーヴ・アルバムズ 1957─1961』というものだ。ヴァーヴにディアリーが残した六枚の「クラシックな」LPが収録されている。録音の日時からすると、一九五六年から一九六〇年だと僕は認識しているのだが、なんらかの理由で年の表示はこうなった。よくあることだ。もうひとつは、『ブロッサム・ディアリー ザ・コンプリート・レコーディングス 1952─62』と題した四枚組のCDで、ヴァーヴの六枚にそれ以前の三枚を加えて、全部で九枚のLPが収録してある。ヴァーヴの六枚は完…
『図書』二〇二一年二月号