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評論・エッセイ

片岡義男のアメリカノロジー フランク・マッカーシーの西部画。

 少年のころぼくはなぜだか西部劇小説をペーパーバックでよく読んだ。何百冊と読んだ。長いあいだ毎週のように観ていた、主としてBクラスの、昔ふうの西部劇らしい西部劇映画の製作本数がすくなくなり、したがって公開される数もへって来た時期から、こんどはペーパーバックで西部劇小説を読みはじめたような気がする。スクリーンで観ていた西部劇を、こんどは小説で読み、頭の内部のスクリーンで映画体験をしていたにちがいない。
 何百冊となく読んだもののうちおよそ半分は、物語の展開はもちろんのこと、ストーリーの核となっているアイディアそのものがなんと…

『POPEYE』一九八四年十一月二十五日号

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