片岡義男のアメリカノロジー シンプル・ライフというアメリカ的ベイシックス。
ホノルルのブックストアで『バック・トゥ・ベイシックス』(基本にかえる)という本をはじめて見たとき、これはたいへんにアメリカ的な本だと、ぼくは思った。
いまブックストアで普通に手に入る本のなかから一冊をえらび、これがアメリカなのだよとその一冊を提示するなら、その一冊はこの『バック・トゥ・ベイシックス』なのではないかと、ぼくはしきりに感じた。
次の日には東京にもどらなくてはいけなかったぼくは、東京にもどらなくてはいけないということに関して、相当にうんざりしていた。『バック・トゥ・ベイシックス』は、ベイシックス…
『POPEYE』一九八三年八月十日号