片岡義男のアメリカノロジー 34年前、ボビーソクサーはアメリカの希望の星だった
1946年のアメリカに生きていたティーンエージの女のコたちはどんなふうだったか、というのが今回のテーマだ。
なぜ1946年なのかというと、理由はこれといってない。なにしろ日本がアメリカとの戦争に負けて無条件降伏した明くる年が1946年だから、すでに充分に遠い。その遠い時代の、海のむこうのアメリカの、ティーンエージ・ガールズたちの様子なんて、まったく夢のようだから、充分にテーマになるのではないだろうか。
かつてアメリカに、『コロネット』という小型の家庭雑誌があった。1960年代のなかばごろに廃刊になって消え…
『POPEYE』一九八〇年八月二十五日号