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ぼくは片岡さんが大好き|第39回|二台欲しいのです

 片岡義男さんは五歳のときに、広島に投下された原子爆弾の「光」を見ている。その体験はエッセイでも読むことができるが、直接話を聞くことができた。
「東京への無差別爆撃を逃れるために、岩国にいたんだ」
「山口県の東端ですね」
「そう。瀬戸内の子どもになっていた。あの朝、僕は道を歩いていたんだ。そうしたら背後からいきなり光が当てられた。ものすごく明るい光だったね。真夏の晴天だから太陽の日差しは強かったはずなのに、その光をはるかに凌ぐ光が背後から前方に向けて走り抜けた」
「光はどんな色を…

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