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評論・エッセイ

著者は語る

一 主人公は絵を描く青年です

『バスを待つうしろ姿』という短編を書いたのが、いまからもう3年ほど前になるかなあ。このときすでに、主人公のありかたというものが、以後の作品に向けて、あらかじめきまっていたのです。
 多くの人によって積極的に肯定され得るようななにごとかが出来て、しかもそれを30年、40年と、継続させ持続させる力を、少なくとも潜在的には持っている人でないと、短編と言えども小説の主人公にはなれない、という考えを『バスを待つうしろ姿』を書くにあたって、僕は持ったのです。絵を描く青年、あるいは…

「今日という昔」(片岡義男公式ブログ)二〇〇五年二月十四日〜四月七日

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