ヘルプ・ミー! 英語をどうしよう 十六、十七、十八とぼくらの勉強ゼロだった
【受験地獄からの脱出】
受験英語というブラック・ユーモア
大学入学試験に課せられている英語の問題というやつを、久しぶりに大量にながめた。
十年ぶり以上だ。やあ、しばらくだなあ、という気持で、じっくりながめさせてもらった。十年まえと、すこしもかわっていないのだ。これは、ちょっとしたおどろきだった。
英文解釈用の文章の、タテマエ論ふうな、古風で抽象的な文章。英作文の、リアリティを欠いた自己完結的な日本語。そして、文法の例題に用いられている、とっぴょうしもない…
底本:『ヘルプ・ミー! 英語をどうしよう』KKベストセラーズ 一九七六年