文房具を買いに
「万年筆インク紙」が片岡義男による文房具総論だとすると、この本は文房具各論にあたります。モールスキンは1ヶ月に1冊のペースで使わないと、その良さが十分に発揮されないといった、モノの本質を洞察する記述から、リラのチョークに喚起される記憶の話、文房具の写真を撮るということへの考察まで、便利とか機能を超えた部分で文房具を解析していく短い文章が集められています。
『文房具を買いに』東京書籍 二〇〇三年
底本:『文房具を買いに』角川文庫 二〇一〇年(東京書籍版を加筆修正)
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