六月の薄化粧
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あれこれ、流れ落ちていく だから、薄化粧
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一緒に暮らしている男女がいる。
女性はケーキ教室のアシスタントを務め、
男性は予備校および学習塾の講師であり、
同時に田舎にも家を借り、彫金を試みようとしたりしている。
一緒にいても屈託や軋轢の見られない2人だが、
それはいつもこの2人がビールを飲んでいるからではないか? と思えてくる。
それほどこの短篇小説は全編、ビールのことが描かれている。
雨や海岸で濡れることなど、水にまつわるシーンも多いが
その傍らをいつもビールが流れていく。
これは、「水に流す」ではなく、ビールに流す小説だ。