紅茶の真夜中
真夜中の紅茶の、憐れな運命
いったい何事だろう、この短篇小説は。
クーペが2台。白と黒。真夜中の道路を疾走する。
どうやらそこには、怒りの感情が渦巻いているようだ。
怒りにまかせて前を行くクーペを追い立てているのは
どうやら若い女らしい。言葉はいっさいなし。
もしかすると、スピルバーグの処女作『激突』に、ちょっと似ているかもしれない。
言葉の変わりに、スーパー・マーケットで買い求められたモノたちが
奔流のように酷使される。
優雅な紅茶も、そんな災難の渦中から免れること…