VOYAGER

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小説

赤い靴が悲しい

1人になって思い返す、ある決定的な痛みについて

時間は、いろいろなものを遠ざける。
ふと呼び出してやろうと思った男性は
組織の奥深くに紛れ込み、電話をつなぐにも手間がかかる。
そして彼には妻ばかりか恋人までいる。
自分より10歳も若く、聡明なその女性。
なかなかに厳しい時間を、それでもひととおり優雅に過ごした主人公の女性は
帰宅し、1人になった時、自分がある決定的なミスを犯したことに気付く。
他人なら誰も責めはしないだろうその「過ち」を
自分だからこそ許せない、その悲しみをここに読む。

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