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小説

アロハ・オエ

現れては消えるのが歴史。その歴史を映像で見る時代にわれわれは生きている。

片岡義男の処女作「白い波の荒野へ」を起点として
連作のようにして書き継がれたうちの一篇。
「いま」を象徴するハリウッド資本による最新のクリエイティヴと
ハワイの歴史上、何度も繰り返された凶暴な大きな波が交錯する時
そこにエネルギーの炸裂と、人々の興奮と、
そして自ら志願して「向こう側」に消えていく人々が出現する。
もう、消えてどこにもない波を、サーファーを、人々はスクリーンに見る。
ラスト、最も人口に膾炙した曲「アロハ・オエ」が聴こえてくる。

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