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短編小説の航路『六十四年インパラ』公開!

「短編小説の航路」シリーズ新作公開

書き下ろし作品「短編小説の航路」シリーズの新作『六十四年インパラ』を公開しました。片岡義男.comだけで読める作品です。

人の動きは物語になります。動くと出会いがあり、出会うと、そこに物語が生まれます。ところが、この『六十四年インパラ』では、動くごとに一人づつ、登場人物が減っていきます。そこで、物語を小説にするための接着剤として使われるのが、バークレイズのスペアミント缶です。かつて、そういう時の道具はタバコが定番だったのですが、それがミントになっていることで時代感も表現されています。その上で、現代の様々な技術が大して役に立たない状況に置かれた男の手に最後までミントが残ります。寒い梅雨の雨の中、焼いた長方形の餅を想像した後の、食べると冷えるミントの対比といい、三人が乗る、電車、インパラ、飛行機という展開といい、最後の熱い番茶とカクテキのコントラストといい、なんと見事に構成された短編小説だろうと思いながら、私は、コクヨが販売した時間が計れるミントタブレット「ミニットミント」を一粒口に入れました。

こちらからお読みいただけます

2021年6月30日 00:00 | 電子化計画

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