VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

お知らせ

小説『と、彼女は言った』公開!

毎週火曜日に、これまで片岡義男.comでは未公開だった小説作品を公開していきます。

(底本:『と、彼女は言った』2016年、講談社)

「と、彼女は言った」という文章は、小説には何度も当たり前のように出てくるような気がします。この短編小説は、ほとんどが男女二人の会話で構成されているので、その一文は当然出てくるように思うのですが、そういう場合にも、「と、美和子は言った」「と、白瀬は言った」と書かれています。実際、片岡義男の小説には意外なくらい「と、彼女は言った」という文章は少なくて、つまり、それを使うときには、それだけの意味があるということなのでしょう。そして、この小説の中での使い方は、その通り、とても印象的です。さらに、ダメ押しのように、ちょっとだけ変えた「と彼女は言った」をラスト直前で使って、それで終わらせずに、ほんの少しの蛇足を付ける、その振る舞いの計算され尽くしたカッコ良さ。

こちらからお読みいただけます。

2021年2月16日 00:00 | 電子化計画

このエントリーをはてなブックマークに追加