短編小説の航路『黒いニットのタイ』公開!
「短編小説の航路」シリーズ新作公開
書き下ろし作品「短編小説の航路」シリーズの新作『黒いニットのタイ』を公開しました。片岡義男.comだけで読める作品です。
短編小説の航路『黒いニットのタイ』
この『黒いニットのタイ』を読んで、まず気になったのは、この物語がいつ頃を描いたものなのだろうということです。2020年8月に書かれているのですが、文中の本の印税の金額やバーの客の入りから考えると、新型コロナの流行はまだ来ていないようです。それにしても、この作品に書かれている、ビーンという店の魅力的なこと。会話をするための店に、会話を弾ませることができる人が務めているのですから。そして喋ることが中心なら、食べ物はフライドポテトだけで十分。酒は様々に取り揃えられているのなら文句はありません。私はパン屋がやっているビストロで、おいしいバケットとバターがあれば、いつまでもワインを飲んで喋っていられると思ったので、その描写にも説得力を感じるのでした。
2020年10月28日 00:00 | 電子化計画