『ボビーに首ったけ』目次
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『ボビーに首ったけ』は1978年8月に角川書店から刊行、1980年10月に角川書店から文庫版が刊行されました。1980年の文庫化に際しては、単行本とは収録順序を変えた上で、『彼のお気にいり』『いまから一〇〇年あと』の2作品を加えています。
「少年少女の話はその後(編注:『スローなブギにしてくれ』の後)いくつか書いたが、『ボビーに首ったけ』という短編をもって、少年少女を主人公にした短編小説は、終わりとなった。もうない、という理由からだったと言っておこう」
(『スローなブギにしてくれ』(2014年ビームス刊)「あとがき」より抜粋)
「片岡義男のオートバイ小説が、オートバイに無縁の読者には楽しめない排他的な小説かというと、無論そんなことはない。ちょうど「ボビーに首ったけ」のなかで、一度もオートバイに乗ったことのない少女がボビーのツーリング・レポートを読んで感激したように、読者は片岡義男のオートバイ小説の世界を楽しむことができる。ある体験の有無によって読者を限定してしまうような閉ざされた傾向は片岡義男の作品にはない。ぼくは泳ぎがまったくの苦手だが、『波乗りの島』に収録されているようなサーフィン小説はとても気に入っている。(中略)無機物であるオートバイとライダーの一体感、あるいは共生感覚とでもいったものを描く片岡義男には、ある切実な意志が窺える。あり余るほどの「物」や「機械」に取り囲まれながら、それらの「物」や「機械」との間に自然なコミュニケーションを通わすことのできなくなった二十世紀後半の現代人が抱く切実な回復衝動を感じるのだ。片岡義男のそうした衝動は実に根源的なものだから、オートバイ以外の「物」や「機械」に接するときにもその意志は反映される。スーパーマーケットに並べられた食品にも、万年筆やノートにも、カウボーイ・ブーツや一枚のTシャツにも、その意志は反映される」(亀和田武/文庫版解説より)
なお、本作品は1985年3月には監督・平田敏夫、脚本・石森史郎でアニメーション映画化され劇場公開されました(同時上映は『カムイの剣』)。公開時のキャッチコピーは「突然って、きらいですか?」。キャラクター・デザインを漫画家の吉田秋生さん、エンディング・キャラクターをイラストレーターで漫画家のわたせせいぞうさんが担当したことや、実写やイラスト、線画、ペーパーアニメーションなどさまざまな技法を駆使した映像でも話題になりました。
1978年単行本版
1980年文庫版
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