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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

ペンタックス・スーパーA

 夏の終わりも近いある日の午後、僕はペンタックスのスーパーAという一眼レフを持って、撮影散歩に出た。スーパーAのなかに三十六枚撮りのリヴァーサルを一本、そしてポケットのなかにさらに二本。歩く時間はせいぜい三時間だから、これで充分だ。僕にとっての写真支度の最小単位だ。

ペンタックス・スーパーAは絞り優先のMEを母体としたペンタックス初のマルチモードAE機。プログラムなど6つのモードを持ち、従来のKマウントに情報用の接点を付けたKAマウント(Kマウントレンズも使用可能)を採用したモデルである。また、今では当た…

底本:『ラピタ』1998年3月号

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