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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

グレン・ミラー楽団とともに

この作品は、『日本語の外へ』「第1部 アメリカ──遠近法のなかへ」
に収録されたものです。
 アメリカがいちばん良くわかるのはメモリアル・デイだと、僕は子供の頃から思っている。メモリアル・デイは、要するにアメリカの戦争の歴史であり、アメリカの歴史は戦争なのだから。そしてメモリアル・デイのすぐあとに、Dデイが来る。メモリアル・デイとDデイとは、事実上はひとつに重なっている。
 一九九四年のDデイ、六月六日は、ノーマンディの海岸に連合軍が上陸した一九四四年から数えて、五十年めにあたる記念日でもあっ…

底本:『日本語の外へ』角川文庫 2003年
『日本語の外へ』筑摩書房 1997年

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